[電力のハイブリッド生活]小屋暮らしのジレンマ

つい最近まで僕は、「電力」に関することでジレンマを抱えていました。

これはオフグリッドの小屋暮らしに限ったことだと思うので、「小屋暮らしのジレンマ」とタイトルを付けました。

 

我が家は丸6年間、電気を引かずに暮らしてきたので、部屋の照明やスマホなどの充電には、(車載インバーターを使うこともありましたが、)基本的にはソーラーパネルで作った電気を使ってきました。

 

これまでにも散々書いてきたことなのですが、特に冬季のソーラーパネルの発電量は当てにならず、夜間照明にしか使わないとしても、使い古したバッテリーの場合は直ぐに使えなくなってしまいます。

一度でも使い切ってしまったバッテリーは、翌日からまたソーラーパネルで充電したところで、その日のうちにまた使えなくなってしまいます。

 

ここからは僕独自の対処法かもしれないので推奨はしませんが、使えなくなったバッテリーは軽トラのバッテリーと交換していました。

そして軽トラの方は押しがけをすることでエンジンをかけ、車のオルタネーターを使ってバッテリーの充電をすることになります。

 

一見これは「永久機関」のようにも思えるのですが、しかしバッテリーにも限界があるので、いつまでもこの繰り返しは出来ません。(車に繋いでも殆ど充電されなくなっていく。)

 

少しだけ詳しく書くと、バッテリーは使っているうちに「サルフェーション」というものが電極板に溜まっていきます。

サルフェーションが溜まると電気の流れが悪くなり、そして充電が出来なくなっていくのです。

 

ではこの「サルフェーション」を除去し、バッテリーを復活させる為にはどうすればいいのかというと、「パルス電流」というものを電極板に流し、振動させたり、「トリクル充電」といって、微弱な電気を長時間流すなどして、バッテリーを充電する(復活させる)ことになります。

 

他にも、繰り返し充電に特化したバッテリー(ディープサイクルバッテリー)を使ったり、思い切って売電するレベルのシステムを構築するなどの道もあるのですが、現在の僕にはもうあまり興味の無いことなので、これから先のことは必要な方が各々調べて下さい。

(下に続く)



長くなってしまったので「小屋暮らしのジレンマ」に話を戻しますが、もう車のオルタネーターでも充電することが出来なくなったバッテリーをたくさん抱えた僕は、当然のように「サルフェーション除去」「パルス充電」の出来る「バッテリーチャージャー」が欲しくなるのですが、しかしこのバッテリーチャージャーを使うには100Vの電源が必要で、バッテリーチャージャーを使うために電気を引くとしたら、そもそもソーラーパネルを使う必要も無くなるのです。

※実はもう一つ、バッテリーチャージャーを使う為のソーラーシステムを構築するという道もあったのですが、これはまさに泥沼というか、蟻地獄的な感覚に陥るような気がして、僕は選択しませんでした。

 

以前アルバイトをしていた施設のオーナーが僕に、(僕が使っているような、)ソーラーシステムを設置して欲しいというようなことを言ってきたことがあったのですが、電気が通っている施設の中でのソーラーシステムは、なんだか「道楽」のように感じてしまい、ちょっとだけ嫌な気持ちになったことがあります。

しかし現在の我が家はまさにオーナーの思い描いたような環境(ソーラーシステムと東電の電気のハイブリッド)なのです。

 

そのため、部屋の照明3つのうち2つは、未だにソーラーパネルからの電力を使っています。

そしてバッテリーが尽きれば、東電の電気でバッテリーチャージャーを動かし、バッテリーを復活させているのです。

 

この冬2度目の充電です。

 

現在でもソーラーパネルを使っているので、まだ「エコな気持ち」を持つことが出来ているし、東電の電気も併用しているので、もう電気のことで悩むことも無くなりました。

これは僕がアルバイト先のオーナーに対して抱いた、「道楽じゃないか!」という気持ちと同じことになるのですが、しかしこれこそがゆとりのある生活だと思うようになってきたし、精神衛生上にも良くなったなと思っています。

 

ただこれだけは書いておきたいのですが、これまでの6年間は、大変なことも多かったのですが、とても楽しかったし、確かに得るものもあったと思っているのです。

 

おしまい。



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