昨日今日と、年一のイベントに古道具屋として参加してきました。
僕は普段あまり人付き合いをしないので、そんなところのギャップにちょっとやられてしまいましたが、兎にも角にも無事に終えることが出来ました。
今日はこのイベントに向けてやってきたことを書こうと思います。
一口に古道具屋といっても、そのスタイルは様々です。
僕には師匠がいますが、しかしスタイルまでそっくり模倣するつもりはありません。
例えば集めてきた古道具のメンテナンスについても、師匠は埃っぽいままだし、壊れていてもそのまま商品として店頭に並べますが、僕は一つ一つ仕上げてから売りたいと思ってしまいます。
クレームを恐れず、どちらかといえば薄利多売で、スピード感のある売り方の方が稼げるのかもしれませんが、しかし大事なのは自分の性格に合ったスタイルで商売をするということだと思うので、先ずは自分の思うやり方でやってみようと思っています。
数ヶ月前から、今回のイベントに参加するためにいろいろと(特に椅子などを)集めてきたのですが、いよいよ本番が数日後に迫ってきたので、集めてきたもののメンテナンスをはじめました。
一番状態の悪かった椅子は、座面がぱっくりと割れていました。
座面は複数のパーツを接着剤で圧着しているものが多いので、古い椅子だとこの手のトラブルも多くなります。
非常に状態の悪い椅子は、一旦全パーツをバラバラにしなくてはなりませんが、今回は割れた隙間から接着剤(木工用ボンド)をまんべんなく注入することが出来たので、ここまでは簡単な作業でした。
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接着剤の乾燥を待つこと2日間。
バッチリ接着出来ました。
これでもう大丈夫だとは思いますが、ダボ継ぎなどに比べるとそこまで頑丈とはいえないような気もしました。
そこで今回は、「波釘」という補修(補強)パーツを買ってきました。
自分では用意周到なつもりだったのですが、結論をいうと、波釘は蛇足だったようです。
波釘はトンカチで打つのがとても難しく、ムキになってトンカチを振っていたら、僕が接着剤で圧着したところとは別の部分が割れてしまいました…。
その後新たに割れてしまったところも修理しましたが、売り物としてはどうかなと思ったので、自宅の作業場で使う椅子にしました。
椅子:-1
今度の椅子は、4本足を下部でつなぐパーツが折れていました。
さすがに接着剤だけでは不安なので、穴は開いてしまいますが、ここはコーススレッドでガッチリと補強することにしました。
穴はダボで塞ぎ、その後ステインを塗って隠しました。
椅子:+1
ダボに塗ったステインの調子が良かったので、外の椅子にも使いました。
色の合うステインさえ見つかれば、言わなければ分からないレベルでの修復が可能です。
椅子:+1
※最終的には「椅子:+9」になりました。
他にも掛け軸の補修や、、
ちょっと時代のある文机の修理などもやりました。
※家具の修理は意外と楽しいです。
道具屋を志してよかったなと思うことは多々ありますが、その中の一つに、気軽に部屋の模様替えが出来るというものがあります。
これまでは左の琺瑯のランプシェードを(キッチンで)使っていたのですが、この度右の昭和レトロなものに取り替えました。
そして琺瑯のランプシェードは自分のお店で売ろうと思います。
新しい電傘を取り付ける為に、針金で細工をしています。
天井側の吊金具も適当なもので作りました。
完成。
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今回のイベントに出店するには、商品のメンテナンスをしていればいいだけではありませんでした。
今回の会場では「タープテント」が必要となるのですが、イベントは2日間に渡って開催されるので、僕が帰宅した後はタープテントの四方にビニールシートを垂らし、商品を守らなくてはならないのです。
自宅にあるシートを総動員して、前日のうちに予行練習をしておきました。
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[イベント当日]
軽トラに山盛りの商品を積み込みました。
今回は長くなってしまったので、続きは次回に持ち越します。
おまけ
ずっと不明だったこのラックですが、朝一で売れていきました。
買ってくださった方がいうには、これはお皿を並べるものだそうです。
しかもアメリカ製じゃないだろうかと予想していました。
『なるほど!』と感心した直後に、無性に惜しくなってきました。
このラックは詳細不明の謎商品だったため、とても安く売ってしまったのですが、でも喜んでもらえたので良かったです。
おしまい。