市場の競りに参加しているときは、もうトランス状態といってもいいくらいに夢中になってしまうこともあるので、後々のことまで考えが回りません。
しかし数分もすると落ち着いてくるので、倉庫のスペースのことや、購入後のメンテナンスやクリーニング、修理などのことを考えて、ゲンナリすることもあります。
今はまだ軽トラなどの、荷台の大きな車を持っていないので大事には至っていませんが、僕は意外と家具好きなので、もっと冷静でいられるように頑張ろうと思っています。
[アイアンの脚]
一見なんの魅力もないように見えますが、これを仕入れてきたのには理由があります。
その理由とは、脚がアイアン製ということです。
このデコラの天板が残念なだけだと思うので、逆をいえば、この天板を雰囲気のあるものに交換することができれば、きっと見違えるはずなのです。
ちょうど二枚の古い板があったので、先ずはこの二枚を繋ぐために、アイアンの板を切断することにしました。
数ミリしかない鉄板ですが、切断するのはなかなか大変でした。
今後も鉄板やアングルなどを数多く切断する予定があるのであれば、このような「切断機」というものを買ってしまった方が格段に捗ると思います。
僕が使っている切断機は、円盤型のヤスリ刃で金属を削り切るといったものです。
※リンクの切断機は「マキタ製」なのでちょっと高額ですが、僕が使っているようなホームセンターブランドのものであれば、これの半額くらいで買えると思います。
グラインダーなどで切断するよりも真っ直ぐに切断出来るし、グラインダーに比べればそれほど手も痺れません。
続いては、鉄板をビス止めする為の穴を開けます。
この作業で活躍するのが、「ボール盤」です。
ドリル刃が熱を持たないように、また鉄粉が舞ってしまわないように、僕は機械油を垂らしてから使うようにしています。(※今回は機械油が手近になかったので、556を使いましたが、念の為、真似しないで下さい。)
適当に安いボール盤を貼っているだけなので、購入を検討される場合は色々と比べてみて下さい。
この後は乾性油である「えごま油」でオイルフィニッシュをしたら完成です。
いや、完成の予定だったのですが、、。
なんだかアイアンの脚と天板のバランスが悪い気がしませんか?
『また良さそうな板が出てきたら取り替えれば良いや…。』
そんなことを思いならが荷物倉庫の中を片付けていると、目の前にはその、「良さそうな板」が出てきました。
ミンサーが乗っかっている板がちょうど良いような気がしたのです。
早速取り付け、えごま油を塗り込んでみました。
さっきよりはマシになったような気がするので、とりあえずこれで完成とします。
[ガラス製品のメンテナンス]
ガラス物を山で買ってきたので、早速水洗いをしました。
写真では分かり辛いと思いますが、直接スポンジなどで洗うことの出来ないものが多く、あまり綺麗には出来ませんでした。
物は試しと、酸素系の漂白剤で一晩浸けてみました。
特にオイルランプの黒ずみが綺麗に取れました。
素晴らしいです。
大皿の底の黒ずみも、8割方は取れました。
塩素系漂白剤とは違って扱いやすいので便利です。
ちなみにですが、このガラス製品の使用用途は、なんと「ハエ取り」です。
中に水を入れて使うのですが、これの使いみちが分かった方は、古道具屋を除けば、なかなかの年配者なのではないかと思います。
近年このハエ取りを使ったランプシェードがジワジワと流行ってきているようなのですが、確かにちょっとかわいいような気がします。
[おまけ]
他にもちょっと面白かったものが出てきたので紹介します。
いつの時代のものだか分かりませんが、なんとこれは、今でいうところの「ヘアアイロン」です。
七輪などの炭の熱で温めて使うのだと思いますが、勢い余って髪の毛が縮れてしまいそうな気がします。
軍物の帽子と一緒に入っていたカーキ色のカバンの中には、包帯や端切れがたくさん入っていました。
汚いし不衛生なので捨てますが、このカバンに付いているタグは、「精肝ネオ」と書かれていました。
いかにも軍隊物といったネーミングセンスだと思います。
[おまけ2:ミッキーマウスの大博打]
市場では商品が矢継ぎ早に流れてくるので、決断の速さが勝敗を決することも多々あります。
例えば一見普通の貯金箱ですが、、
底面をみると封がしたままなので、デッドストック、もしくは未使用品ではないかと検討をつけることが出来ます。
ただ、年代物とは思えないので価値があるとは思えません。
しかしこのミッキーマウスを振ってみたところ、中では「カタカタ」と音がしました。
写真には写っていませんが、ミッキーマウスの後頭部にはコインを入れる為の穴があるので、これは間違いなく貯金箱なのです。
振ってみて「カタカタ」と音がするということは、ミッキーマウスの中に入っているものの正体が、「お札」かもしれないのです。
さて、この状況で皆さんは、このミッキーマウスにいくらの値をつけることが出来ますか?
[結果発表]
ちょっと勿体無いような気もしましたが、さっそく底面のシールを剥がして蓋を外し、ミッキーマウスの内容物を確かめてみることにしました。
『札束が入っていたらどうしよう…。』
脳内でドーパミンが噴出しているイメージが湧いてきました。
「Shiiiiit!」
ドロドロに溶けた飴玉が数珠つなぎで出てきました…。
真実一路。
僕は堅実に生きていこうと思いました。