携帯電話を忘れて甦った過去の記憶|ピークは明日

朝起きて携帯電話を開くと、バッテリーが残りわずかでした。

少しでも充電しておこうとソーラーパネルのUSBポートに繋いでおいたら持っていくのを忘れ、約束の時間になっても到着しない師匠を待つ間、不安で落ち着きませんでした。

携帯電話が無かった時代のことを思い出すことは、今では殆どなくなりましたが、師匠を待つ間にふと、子供の頃に一度だけ、ムキになって駅のホームで2時間くらい待った記憶が蘇ってきました。

涙目で待っていた僕に、偶然出くわした学校の先生が何か声を掛けてくれたのですが、電車がホームに到着するとその先生は、「じゃあね」といなくなってしまいました。

当時はその先生のことを薄情な大人だと思いましたが、今にして思えば、声を掛けてくれただけで十分優しい先生だったのだと思います。

学校を出た後に、いかにも面倒そうな生徒を見つけたとしたら、僕だったら気が付かない振りをして通り過ぎるかもしれないからです。

少し関係のない話を書いてしまいました。

ゴールデンウィークで、道路が混んでいたんだと、笑いながら師匠は現れました。

 

今日の搬出作業で、これまで通って来たお屋敷の仕事は終わる予定でした。

しかし、蔵以外の部屋にある、大量の書籍についてネット検索してみたところ、一冊あたり500円から1000円程度の値がつくと分かり、それだけでも何百冊とあるので、塵も積もれば、、(500円は塵ではないけれど、、)ということで、結局全ての書籍を持ち出すことになりました。

とても今日一日で全ての書籍を積み込むことは出来なかったので、また明日、アルバイトが終わった後に手伝いに行くことになりました。

 

初めて訪れたときはまだ桜が満開でしたが、今ではもうすっかり葉桜になりました。

 

文学書に美術書、哲学に医学に漢文、英語や中国語、ドイツ語などの本がズラッと並んでいます。

どれも初版だし、よく見ると「非売品」と書かれているものが多かったです。

パラパラとめくってみますが、読めるものでも字が小さかったり、ちょっとカビくさかったりして、正直誰が喜んで買うのだろうかと不思議に思ってしまいました。

価値のわからない僕はこれら書籍のサルベージを頑張るので、願わくば全国の物好きさんたちに引き取ってもらいたいと思います。



今日もたくさん搬出しました。

 

全ての部屋を見尽くしたと思っていましたが、一部屋だけ、鍵が掛かって入れない部屋がありました。

古い家には隠れた屋根裏や床下収納があると聞いおり、やはりそんな部屋にはお宝が眠っていることが多いので、この開かずの部屋が気になりました。

天井から覗けるかと思って梯子を持って来ましたが、その部屋の天井にだけは、しっかりと天板が打ち付けられていました。

※何本もダクトがささっているので、恐らくボイラー室だろうとは思います。

 

今日は搬出作業の後に、師匠の知り合いのレストランが閉めることになり、お店で使っていた鍋や食器などを格安で譲ってくれるというので行って来ました。

大きなボウルやスペイン製のお皿、片手鍋、そして鉢を乗せる金具などを、どれも数百円程度で譲っていただきました。

 

今日貰ってきたもの

お蚕さんの部屋から、巨大な糸巻きや謎のケース、鉢のような焼き物などを貰ってきました。

※もっと荷物の運べる車が欲しいと思いました…。

 

師匠が、「これ使えない?」と蔵の中から謎の器具を取り出してきて僕にいいました。

どうやらこれはポンプのようです。

ハンドルを回すことで水やオイルなどを吸い上げることが出来るようで、我が家の生活環境を知った師匠は、このポンプが役に立つのではないかと思ったようでした。

確かにこれは、用水路などから水を汲む際に役立つかもしれません。

今日も良さそうなものをいただきました。

 

この巨大な糸巻きは、テーブルの足にピッタリだと思います。

 

最後はこの金具ですが、これは鍵のついていない引き戸などの上部の隙間に取り付け、ネジを回して戸が動かないように固定するというものです。

どこかで使えそうだと思ったので貰ってきました。

 

明日はアルバイトと古道具屋さんのお手伝い、そしてご近所さんから頼まれている封入作業の最終日です。

 

なんとかなるとは思っていますが、少し心配です。

 

おしまい…。



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