頑なにお駄賃を貰わないという卑怯者|ラクダに包まれて眠りたい

今日も師匠は遅れてくるに違いないと思ったので、10~15分前には到着していようという殊勝な心掛けは捨て、今日は時間丁度に到着するように小屋を出ました。

現場に到着し、玄関や窓や蔵の扉、カーテンなどを開けておこうかと歩き出したところで、師匠が現れました。

今日の師匠は、たったの4分しか遅刻しませんでした。

現場の空には、ケムトレイルを思わせる飛行機雲が広がっていました。

 

雰囲気のある棚がいくつか出てきましたが、天板にはステンレスが被せられていました。

これでは見た目が良くなくて売れないかもしれないと話し合った結果、このステンレス板を剥がしてみることにしました。

 

4本の釘で固定されているだけだったので、釘抜きとハンマーを使って、比較的簡単に剥がすことが出来ました。

 

ステンレス板を剥がした下には、日焼けをせずに真っ白のままの天板が現れました。

「これはかっこ悪いね」と師匠がいうので、またステンレス板を被せることにしました。

 

蔵の二階から、宝箱のような旅行用カバンが現れました。

実用は厳しいように感じますが、インパクトがあってカッコいいと思います。

価値のほどが分からないので、この旅行カバンについては調べておかなくてはなりません。

 

これも蔵から出てきた、桐の箪笥です。

総桐といって、棚の表面だけではなく、引き出しの内部まで全て桐で作り上げた贅沢な棚なのですが、如何せん人気がない為、師匠は最後まで持ち出すべきか考えあぐねていました。

結局は持ち出すことにしたのですが、車に積んだ後師匠は、「500円くらいでしか売れないかもね…」といっていました。

 

桐箪笥の人気がなくなったのは、着物を着る人が減ったことに関係しているそうです。

購入時はなかなかの値段がしたに違いないのですが、人気がなくなれば誰も見向きしなくなるのです。

仕方のないことですが、寂しいですね。

 

この階段を登っていくと、、

 

なんだか怪しげな空間が現れました。

ここは「お蚕さん」といって、蚕を飼育し、絹(シルク)を紡ぐ場所でした。

この辺りでは養蚕が盛んだったようです。

確かに我が家の敷地にも、移住当初は桑の木が何本か自生していました。

今年も生えてくるなら、葉を採って「桑茶」を作りたいと思っています。

 

ホコリだらけの糸紡ぎ機?紡ぎ車?が出てきました。

※実は他にも面白いもの、、というかヤバいものなども出てきているのですが、僕がブログで好き勝手に書いたことで、万が一にも師匠に迷惑が及んでは、お世話になっている身としては非常に困るので、寂しいですが自重します。

一つ言えることは、古民家の探索は本当に面白いです。

 




貰ってきたもの

デットストックのインナーたちです。

レギンスのようなものは、通称「ラクダの股引」と呼ばれるものです。

実際に昔はラクダの毛を使って作られていたようなので、この名前が残っているそうなのですが、品質表示がないので定かではありませんが、もしかしたらこれらはラクダの毛で作られたものかもしれません。

非常に暖かそうです。

 

一目惚れしてしまい、思わず師匠にねだってしまったのが、右にある手動の泡立て器です。

ハンドルを回すとギアとギアが噛み合い、末端の泡立て部が高速回転します。

ちょっと気の抜けた感じ?がたまりません。

 

工具棚を整理したかったので、木の箱を貰ってきました。

水洗いをしたので、脚立に乗せて干しました。

 

僕が数週間前から、頑なにお駄賃をもらわなくなったのは、この棚をいただきたかったからです。

僕がアルバイトを休んで手伝いに来ることを知っているので、師匠は僕にお金を渡したがるのですが、お金を貰ってしまっては、毎回これほどの古道具を気兼ねなくいただくことは出来なくなってしまいます。

とはいえ、数時間働いただけでこの棚を貰ってしまっては、ちょっと師匠に悪いので、今後もタダ働きをさせてもらいたいと思います。

 

蔵から出して1時間ほど野外に出していただけで、もう天板が反ってしまいました。

古いものは保存状態の急激な変化に弱いそうなので、取扱には気をつけなくてはなりません。

 

徹底的にクリーニングし、最後は荏油を塗り込んでおきました。

写真では分かりませんが、よく見るとガラスがぐにゃぐにゃとしています。

これは年代の古さを証明するものなので、間違っても割ってしまわないように気をつけて使おうと思います。

 

おまけ

新しいものが入ってくることがあれば、古いものが出ていくこともあります。

僕の不注意とクロのおてんばがクロスオーバーし、ロフト上から落ちて足が折れてしまった「カリモクの椅子」です。

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思い入れのある椅子だったので、悲しかったです。

 

おしまい。

 

文字数:2038

※500文字を目指していますが、書き始めるとつい忘れてしまいます。短くまとめるのは難しいですね。




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