安い原作者と囚人と

新たに図書館で借りてきた映画が2本ともつまらなく、コツコツと進めているニンテンドーDSのゲームも、佳境に入ってからは難しくなり、「mission failed」を繰り返しています。

ゲームは進めなくなっていますが、ただレベルを上げさえすればクリア出来てしまうといった単純なゲームではないところが、いまやっているゲームの良いところだと思っています。小学生でもクリア出来るゲームなのだから、大人の僕がへこたれる訳にはいかないと昨日はベッドで目を閉じ、登録するスキルの組み合わせや使役する悪魔についてなど、少しだけ本気で考えました。大団円は近いでしょう。

映画はリメイク物だったり、原作が元にあり、そこから派生させた物語だったりしたのですが、こういう手法は昔からあったのでしょうか?子供だった頃の僕にとっては、リメイクであろうが原作があろうが、そんなことは関係なかったから気が付かなかっただけのことかもしれません。

大人になり、原作なども気にするようになりましたが、リメイク元や原作者に支払われる原作使用料のことにも興味が湧いてしまうようになりました。

やはり大人になると皆が一斉に“お金”を追い求める競争に駆り出されるからなのかもしれませんね。

それにしても、テルマエ・ロマエの原作者であるヤマザキマリさんが、映画の興行収入58億に対して取り分が100万だったと告白したのは衝撃でしたね。

※これはもう4年も前の話を蒸し返しています。

2013年2月25日 

“映画化の経緯としては、ある日突然「原作使用料として100万円ぐらい入金されるからよろしくね」と出版社に言われ、金額も勝手に決められていたという。さらには原稿で忙しいなか、一日中映画の宣伝のため拘束されても全てノーギャラ。しかし周りからは「映画の大ヒットで儲かってるんですよね?」などと言われ困ったという。ヤマザキさんは自身の原稿料にも触れて「1ページ2万円弱の原稿を描いてたほうがまだ儲かる」と明かした。”

“過去には漫画「海猿」の原作者・佐藤秀峰さんも、映画化で70億円のヒットとも言われたが、原作者としては250万円ほどしかもらえないと告白しており「漫画家はいい様に利用されていて、それでも映画化されると喜ばなきゃいけない。なめられてると思う」とツイートしている。佐藤さんはその後、映画の契約に関しては小学館(海猿は同社週刊ヤングサンデーで連載)に任せず、行政書士に協力してもらい自身で交渉。映画の3作目からは原作使用料が10倍以上にアップしたという。”

via:映画「テルマエ・ロマエ」の原作者が衝撃の告白|livedoorNewsより

 

上の記事に対抗出来そうな意見も併せて載せておきます。

 

2013/10/14

“今、日本のメジャー映画は小説かマンガ原作がほとんどだ。映画会社最大手・東宝の2013年公開作を見ても7割がそうなっている”

“ 「ベストセラーだからといって、映画が必ずヒットするとは限りません。映画は非常にリスクの高いビジネスです。けれど、仮に失敗したとしても、原作者には原作使用料以外に二次使用料などの収入が補填されます。お金に関して日本はクリエイターを比較的大事にしている方だと思うのですが」

 例えばDVDが1万本売れてレンタルが1万回以上貸し出された場合で、原作者には合計1000万円近い二次使用料が入ると考えられる。これに地上波・BSほかテレビ放映料、関連グッズの収益配分が加わり、映画化による本の増刷分の印税10%ももちろん加算される。ヒットの規模によっては億単位の収益があるだろう。”

via:200万~400万円は妥当か、映画原作料のお値段|NIKKEI STYLEより

 

とはいえ、印税10%(人により様々)とか、“作品のレンタル売り上げをメーカーとレンタル店で折半し、メーカー側の取り分から3.35%が原作者側に支払われる”(via:200万~400万円は妥当か、映画原作料のお値段|NIKKEI STYLEより

などを読むと、そもそも中間搾取が半端ではないと思ってしまうのは僕だけでしょうか?

 

では原作者は徒党を組んで正当な原作使用料を勝ち取るべく立ち上がるべきなのでしょうか?

これは「囚人のジレンマ」が邪魔をしてうまくいかないかもしれません。また、こんなことに時間と情熱を傾けることが出来る作家さんはどれだけいるのでしょうか?

囚人のジレンマ(しゅうじんのジレンマ、英: prisoners' dilemma)とは、ゲーム理論におけるゲームの1つ。 お互い協力する方が協力しないよりもよい結果になることが分かっていても、協力しない者が利益を得る状況では互いに協力しなくなる、というジレンマである。

囚人のジレンマ - Wikipedia

どうしたって芽の出ていない作家や、若手なんかは“タダ”でも良いから使って欲しいと思うでしょう。この意思を第三者が阻止するのは難しいと思います。

webデザインなどの事務所でも、専門学校を出たばかりの若手が、勉強のつもりで、もしくはキャリアを積むためと割り切り、とんでもなく安く仕事を受けてしまうから、中堅どころ(大手も?)は厳しいと聞いたことがあります。

 

若者や弱者が都合よく使われる時代です。

出来るだけ第三者を噛ませることなく出版や興行を成功させることが出来るようになると良いですね。

 

食費:1494円
昼:212円
雑貨:270円
ガソリン(@129):3483円

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