32.押し付けられた道徳心|直火タイプの薪風呂で大号泣

※昨日の続きです。

 

母「太郎や、M小学校の時のタダシ君から手紙よ。」

太郎「わー!本当にタダシ君からなの!?」


母「太郎や、、言い辛いことなんだけどね、実はこのハガキに貼ってあった切手はね、少しだけ郵便料金が足りなかったの。だからお母さんが郵便局のおじさんに不足分を支払ってこの手紙を受け取ることが出来たんだけど、このことはタダシ君に伝えた方がいいのかしら?太郎はどう思う?」

 

これは、引っ越しで遠くに行ってしまった太郎(仮名)に対し、親友のタダシ君(仮名)から手紙が届くのですが、この手紙に貼られた切手が、郵便料金に少し足りなかったというエピソードです。

このことを親友のタダシくんに伝えるかどうか、小学生の頃の道徳の授業で出てきた問題です。

 

小学生のころの引っ越しですから、物理的に遠く離れてしまったらもうどうすることも出来ません。遠距離の彼女以上に、彼らの関係は急速に冷めていくでしょう。

子供の頃には多かった、「自然消滅」というやつです。

現代のようにインターネットが広く普及した世の中であればその限りではないのかもしれませんが、少なくとも僕が小学生のころは電話か手紙くらいしか連絡手段はありませんでした。※現代も使える奥の手として「電報」という手段はありましたが、これは一般的ではないので割愛します。

 

道徳の授業に戻りますが、当然のようにクラスの意見は、「本当の親友だったら料金不足だった事実を伝えるべき」という結論に終着しました。

この時もそうでしたが、今でもこの結論には納得することが出来ません。

僕はクラス全員のことを「薄っぺらいバカ」と腹の中ではそのようなことを思っていました。

 

遠く離れた親友からの手紙です。

毎回料金不足の切手が貼られようが、僕だったら喜んで不足分を支払い、先方にはその事実を伝えません。

このようなことは心に秘め、誰にも話さないことで「一生の宝」に昇華するものです。

理想は、大人になった親友と再会出来たときにでも、当時を懐かしみ、冗談として笑いながら伝えることです。

僕は引っ越しの多い少年時代だったのでわかりますが、引っ越してしまえば嘘みたいに一人ぼっちになります。

親友からの連絡なんて最初の頃に何度かくれば良い方だと思います。毎回東京都内を引っ越していただけでしたが、少年時代の「自転車で行けない距離」というのは、大人になった今でいうところの「ブラジル」です。

御存知の通り、「ブラジル」は日本の裏側です。これと変わらないくらいに、「自転車で行けない距離」というのは、少年にとっては絶望的な距離なのです。



最近風呂釜が壊れてしまって、お風呂に入ることが出来ない状態でした。

お風呂に入れないとなると非常に困ります。僕にとっては電気がないことと同じくらいに厄介な問題です。

新たに作る予定の「風呂トイレ小屋」に関しては、建設予定地に砂利やコンクリートを流すための穴を掘った状態のまま、工事の出来なくなる冬季を迎えてしまいました。

このような状況なので、建設予定地に「直火タイプの薪風呂」を作ることは出来ませんが、適当な場所に仮設として「直火タイプの薪風呂」を作ることで、その仕組や改善点などを学ぼうと、本日は奮闘しました。

詳しいことはタイニーハウスピリオディカルズで、図解でやろうと思いますので結論だけを書きますが、大量の煙に燻され、僕は涙と鼻水が止まらず、危うく死んでしまうかと思いました。

しかも日が暮れてからは雨も降ってきたので最悪の環境です。

しかし、直火で暖められた風呂は、これまでに入ったことのあるものとは一味違いました。

多くの改善点はあるにせよ、この温まり方は他では味わえないと思います。

お風呂に浸かって疲れが表出してしまい、夕食後、堪らず薪ストーブ横のベンチで眠ってしまったのですが、その間もずっと全身は火照ったまま、足の指先に至るまで冷えてしまうことはありませんでした。

0から始めた生活なので当然なのかもしれませんが、年々生活環境が向上して行くというのはやはり嬉しいものです。

好きな人の為の努力には及びませんが、自分のための努力というのもモチベーションを高く保つことが出来ると分かって来ました。

人に自慢したくなるくらいのこだわりが詰まった一品を作り続けていきたいと思った一日でした。

 

【LED照明点灯時間:∞】







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