僕はとても大きな旅館のようなところで、姉と兄と見たことのない従業員やマネージャー的な人たちに囲まれていました。
どうやらこの世界で姉は病弱という設定らしく、マネージャーは気を利かせ、見ていると心が落ち着くからという理由で、大きな水槽に熱帯魚を入れている最中でした。
僕の好きなプレコなども入っていて、そのプレコの肌色は少し派手だと思ったけど、まぁこのマネージャーは概ね信用出来そうだと感じました。
しかし広大な庭に出るとその感情はいとも容易くひっくり返ります。
なんとその庭には何百頭もの「牛」が放し飼いにされいて、所狭しと闊歩していたからです。
マネージャー曰く、動物に触れることで姉の病状は改善に向かうらしいのですが、これは明らかにやり過ぎだし、何より不衛生だと思いました。
最悪だと思い、僕は自分の意志でこの夢から覚めることにしました。
どうしても夢の世界が嫌になったときだけは、どうも僕は夢であると自覚することが出来るようで、今回も容易に夢から離脱することが出来ました。
現実世界に戻ると、窓からは薄明かりが漏れ、そしてトタン屋根からは少し強めの雨音が聞こえていました。
こんなに雨が降っているなら、今日は外仕事が出来ないだろうと思いました。
しかしやっと雨水が溜まってくれるので、僕は心底ホッとして、また眠りにつくことにしました。
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お昼近くになってようやく目を覚ますと雨は止んでいて、外は嘘みたいに晴れていました。
今日は暖かくて良い天気になりました。
今日の木箱には、ミシェルと綱吉が入っていました。
もう何ヶ月も前から育てているアボカドですが、大分根っこが伸びたので、大きな瓶に入れ替えてやりました。
実はもっと前から育てているアボカドもいて、そいつはもう50cmくらいに成長しています。
寒さには弱いだろうと思うので、この時期は小屋の中と外を行き来させています。
いつかこれらのアボカドに実がつかないかなと思っています。
最近はずっとセメント作業をしているのですが、夜間に凍結してしまわないように作業終わりにはビニールシートなどで養生をしなくてはなりません。
写真のボロいシートたちは、昨日の雨でびしょ濡れになっていたので干しています。
今日もグラインダーが活躍しました。
鉄筋であっても、ちょっと時間は掛かりますが、切断することが出来ます。
グッと力を入れればもっと火花が散るのですが、右手で持って左手で写真を撮っているので、このくらいが限界でした。
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作業の途中でしたが、外のソーラーシステムでパソコンの充電が終わったので、小屋に持ち帰ることにしました。
その時偶然近所の顔見知りの夫婦が通りかかり、「今何やってるの?見せてー!」と言って入って来ました。
「風呂トイレ小屋」の建設風景を見た夫婦は「凄い!凄ーい!」とやたらに褒めてくれました。
そして会話は脱線していき、「ユンボを買ったら共同で使おう!」とか、「年末か年始にはピザでも焼いてパーティーしましょう!」などと、僕にとっては好条件ばかりの話になりました。
年末か年始のパーティーは良いとしても、ユンボなんかを貸してもらったら、とても僕には返せるものがないので、そんなところでちょっと困ってしまいました。
確かにユンボがあれば、あれが出来るし、こんなことも出来ると夢は膨らむのですが、やはり良好な人付き合いというのは、収入や考え方がある程度近くなくては難しいのかもしれないなと思ってしまいました。
すると別荘の多いこの地域で暮らす僕は、周囲の人たち(多分お金持ち)と無理をして付き合うか、開き直って享受ばかりするか、はたまた引きこもったり厭世家キャラで人付き合いを拒否するしかないのかもしれません…。
いや、他にも稼げるように頑張るとか、もらってばかりではなく、せめて力仕事を手伝うなどという選択肢もあるのですが、さてどうしたものだろう…。