鉄雄の成れの果てのような姿のキノコ

最近東京は涼しいと聞きましたが、こちら山梨はずっと雨続きで寒いくらいです。

今日も一日雨が降り続けました。

お盆の15日だというのにキャンセルが相次いでしまい、オーナーも少しだけ困り顔です。

連泊予定のお客さんも、「明日も雨なんでしょ?」と、予定を早めて帰ってしまう人もいました。

バイトの身としては、雨の中で仕事をするのは嫌なのですが、お客さんが減るということは、比例して仕事量も減るということなので、楽にはなります。

オーナーからしてみたら、愛社精神旺盛なバイトの方がかわいいのでしょうが、僕はそんなバイトがいたら、ちょっとやり辛いバイト仲間になるかもしれません。

バイト仲間でシーズンの売上を予想し、それに対して自分の給料が安すぎると愚痴を言っているくらいが気楽です。

 

外にいても濡れるだけなので、手の空いた時は受付にある椅子に座ってスマホをいじったり、新聞を斜め読みしたりしていたのですが、そこへ幼い兄弟がふらりと立ち寄り、飾ってあるピカチュウや牛やリスをいじりだしました。

終いにはボールやボールペンなども持ってきて、テーブルの上で戦わせ始めたので、オーナーの奥さんの顔が曇ってきました。

これはいけないと思ったので、僕は注意をするつもりでリスを手に取りそれを回転させ、「尻尾でバーン!✕2」と、兄弟の頭をそれぞれ叩いていきました。

幼い兄弟は反省するどころか火がついたように大笑いし、テーブル上の戦いは益々過激化していきました。

僕まで一緒に怒られたら嫌なので、やり忘れた仕事があったと、その場から逃げることにしました。

 

受付から出てきましたが、特にやることもなかったので従業員専用駐車場の方まで歩いて行くことにしました。

宿泊施設の敷地内から一般道に出た直ぐのところに、角の立派なカブトムシが潰れているのを発見しました。

カブトムシやクワガタは子供たちの大好きな昆虫ですが、全く捕まえられない子供もいるので少し悲しくなりました。

もう少し進んだ先には、身体に赤い模様のある蛇が車に轢かれて死んでいました。

死骸は雨に打たれて艶っぽく光っていたので、今にも飛びついて来そうです。

車に戻って休憩しようと思っていたのですが、その気も失せてしまいました。

 

気を取り直して職場に生えているキノコの写真を撮りに行くことにしました。

頃合いのキノコは見ていても不快にはなりませんが、成長しすぎて肥大化したキノコはグロテスクで気持ちが悪いです。

しかしグロテスクなキノコには不思議な魅力があるような気がしてしまい、結局そんなキノコばかりを眺めていました。

 

なんというキノコか分かりませんが、なんとなく頃合いっぽく見えるキノコ。

旨そう。

 

大友克洋の「AKIRA」に出てくる、鉄雄の成れの果てのような姿のキノコ。

とても気持ち悪い。

 

明日も雨の予報が出ています。

雨の中仕事に行くことを想像すると、少し憂鬱になります…。







“鉄雄の成れの果てのような姿のキノコ” への 2 件のフィードバック

    1. ははは、確かに似てます。

      「腐ってやがる…、早すぎたんだ。」ってやつですね!

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