8.鹿鹿→鹿鹿→キツネ→イノシシ※死

深夜の、これからって時にパソコンもスマホもバッテリーが尽きてしまって、未熟だと思いつつも車で充電するため外に出た。

機器の充電が済むまで待ってもいいけど部屋は暗すぎるから、車に乗って山道を走り、野生動物の見学に行こうと思いついた。

田舎にいることと、頑張って車を維持していることとを存分に活かした良い案だと思う。

[深夜2時]

幸先よく近所で子鹿(※以下バンビ)を2頭みつけることが出来た。

久しぶりだったので大声が出てしまった。

お尻を向けて逃げていく姿が2つ並んで見えたが、そのどちらのお尻も白い模様がハートマークに見えると気がついた。それと振り返った時のつぶらな瞳。

大声を出したことで気持ちまで大きくなってしまい、どんどんと山道を進んでいくと、アイスバーンの割合が増えていった。

遂には道路全体が一枚氷みたいになっているところでハンドルの切る方向と車の滑る方向が逆になったりした。眠気は完全に飛んでいた。

「この道を無事に抜けることが出来たら…」

ホラー映画の安っぽいフラグみたいなことを考えながら心を落ち着けようとしたけど、ハンドルを握る力は一向に抜けなかった。

ある程度平坦な道まで出て一安心したところで車を停め、エンジンもライトも切ることにした。

『目的が充電から野生動物見学に切り替わった瞬間はここだったか…。』

エンジンを切っているので暖房もない車内は数分後には外気温と大差ないと思うほど冷え切っていた。

長期戦を挑むには装備が貧弱だと判断し、10分ほどで呆気なく止めた。

山道だと少し危険だけど、ヘッドライトを下向きにして走り、見通しが良さそうなところで上向きに切替えるなどやっていたらまたバンビが2頭、茂みから飛び出して来た。それをみた僕はまた好きなだけ歓声を上げた。

どんなに大声を出したところで誰にも聞こえはしない、森の少し深くなった場所での話。

そろそろ大きな道に出ようとしたところでキツネが慌てた様子で飛び出して来た。

昔上野動物園でみた、細身だけどとても身体の大きいな冷たい目をしたキツネのことを思い出してしまった。これは嫌な思い出だ。

パソコン充電の為にわざと遠回りをしようと国道を走っていると、数十メートル先に大きな塊が見えた。

お腹のでっぷりとしたイノシシだった。

車に轢かれて動かなくなっていた。

轢かれた姿が写真を撮ったみたいに脳内にこびり付いた。

しばらくすると、ルームミラーが真っ白になった。

状況を把握するより早く、1台のバイクがもの凄いスピードで車の右側を駆け抜けて行った。

オフ車でもあんなに速いんだと感心した。都会の人だろうか?その道の先は長野になるからそのままのスピードだと危ないと思った。

そう思った時にはもう光の粒だった。

[深夜3時過ぎ]

小屋に戻った時には意外に眠くなっていたけど、せっかくだからと図書館で借りたDVD「脳漿炸裂ガール」を再生した。

少女の美しい友情と、最近のありえない設定(嘘喰い、ライアーゲーム、カイジ、アクマゲーム、リアルアカウントなどの頭脳系)に夢中になり、結局最後まで見てしまった。

今日の目覚めは12時を少し回っていた。

日曜日はチャイムが鳴らないのだろうか?〔備忘録〕

※〔備忘録〕は自分の検索用です。今後も使いますが、気にしないで下さい。

因みに今日は部屋の掃除や料理をやって過ごした。

生姜を効かせたマグロの竜田揚げがメインで、スープや他にも細々と作ったけど、食べ過ぎてしまいそうだったので白米は炊かないことにした。

竜田揚げの衣を試しに片栗粉からコーンスターチに変えてみたけど、あまり変化は感じなかった。

・LED照明点灯時間:0時間




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